パルボウィルス感染症
原因
イヌパルボウィルスが感染する事で起きるウィルス感染症です。
感染している犬の糞や嘔吐物やそれらが触れた容器、またはその容器に触れた人の手などを介して直接犬の口や鼻から感染します。

パルボウィルス
非常に丈夫なウィルスで、屋外に排泄された便などで数ヶ月間も感染力を持続します。
石鹸やアルコール消毒では効果はなく、煮沸消毒か塩素系漂白剤(漂白剤 1 :水 32)で消毒します。
通常、体内に入ったパルボウィルスは10日から2週間で死滅しますが、中には回復したにも関わらず1ヶ月以上も排泄物にパルボウィルスが確認されることがあります。

症状
心筋炎型/1型
    ウィルスが心臓に入り、突然の呼吸困難を起こし心不全で1時間以内に死亡します。
腸炎型/2型
    ウィルスが消化器官に入り、5〜12日の潜伏期間後、激しい嘔吐と下痢のために脱水症状に陥り、悪臭を発する血便が見られます。
    発症後1〜2日で90%が死亡します。成犬でも25%が死亡します。

診断
「パルボキット」という抗原検査キットによる確定診断ができます。
母親からの免疫の切れる、10週から12週に集中して発症することが多いようです。

治療
このウィルスに効果のある薬はまだ発見されていないので、脱水やショック状態の回復を助ける対処療法が行われます。
インターフェロンの投与や感染症の回避のための抗生剤の投与が一般的です。

保菌者
中にはウィルスを体内に保持していながら発症しない、もしくは発症後48時間経ってから軽い下痢嘔吐で済む場合があります。しかし、感染力はありますので正確な診断が必要です。

予防
母犬がワクチンの接種をしている場合のみ、初乳によって母体の免疫を引き継ぐために、生後70日くらいまでは免疫を持っています。それ以降はワクチンの接種をすることで回避できます。また、一度パルボウィルスに感染した犬は抗体ができるので、生活環境の中での感染は二度とありません。
非常に丈夫なウィルスですから、多頭飼いや他の犬が家に来ることで感染してしまう可能性があります。十分な消毒は必要ですが、ワクチン接種をしていない犬に対しては特に気をつけなければなりません。

感染してしまったら
ウィルス感染なので、隔離して治療にあたります。
もし病院に隔離施設がない場合は通院になりますが、病院側とよく相談して他の犬や猫と接触しないように心がける必要があります。
人間の手や衣服も感染源になりますから、特に病院では必要最低限のものだけへの接触に努めましょう。

自宅で看病する場合
体温が下がることがあるので、室温には注意して一定温度を保つようにします。
便や嘔吐物で汚れたシーツやタオルはすぐに取り替え、ウィルスが広がるのを防ぎます。この時、汚れた部位に消毒薬を散布すること。使い捨てのシーツも消毒してから捨てます。
他の仔の便や嘔吐物で汚れてしまったり、仔犬の状態をはっきり把握するために、症状の酷い時は個別に管理した方がよいでしょう。
(右の画像は100均で買った籠2つを目玉クリップで留めたものです)
仔犬を触ったり便や嘔吐物に触れた手や食器類は必ず消毒します。薄手のビニール手袋を着用してもいいかもしれません。但し、衣服は消毒が困難なので、前掛けやバスタオルなどで直接の接触を避けます。
通院する場合、保温には気をつけ、安定した入れ物(消毒のできるキャリーバッグなど)で運搬します。嘔吐物などで汚す場合があるので清潔なタオルや新しいシーツ、ビニール袋などを持って行くといいでしょう。
保温はホッカイロのような使い捨てのものや電子レンジで暖めるものなどがありますが、ペットボトルにお湯を入れ、タオルで包んだものでも代用できます。但し、お湯を入れると変形するものがありますから注意してください。

回復したら
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